動画生成AI『Pika』とは?特徴やできることについて

「Pikaとはどんなツールなのか?」

「どんなことができるのか?」

という方はいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、Pikaについて概要や特徴、できることなどの基本的な内容をまとめました。具体的な操作や使用方法について知りたいという方は、是非こちらの記事もあわせてご覧ください。

Pikaとは

Pikaとは、いわゆる動画生成AIプラットフォームサービスの名称であり、テキスト入力や画像データなどをアップロードするだけで、AIが自動で動画を作成してくれます。

動画生成AIのサービスは他にもありますが、比較的新しいサービスでありながらもUIの使い勝手の良さや、生成される動画の質の高さから注目を集めています。

ところで、「Pika」と検索すると、「Pika1.0」など、似たような単語が出てきますので、下記にて記載いたします。

Pika 1.0とは

Pika 1.0とは、Pikaのバージョンの名前です。

ゲームのバージョン管理で、" 〇〇ver2.1 " のような表現をよく見かけると思いますが、基本的には同じ意味です。

Pikaは、正式リリースされてからまだ2か月しかたっておらず、「Pika 1.0」という表現をよく見かける理由はそのためです。(執筆時点:2024年2月)

今後、アップデートが繰り返されていくことで、そのうち「Pika 2.0」「Pika 3.0」などを目にすることは大いにありそうです。

Pikaの特徴

誰でも簡単に画像やテキストから動画の作成・編集ができる

まず1つ目は、誰でも簡単に画像やテキストから動画の作成・編集ができることです。

こちらは、Pikaに限った話ではなく動画生成AI全般に対して言えることでもありますが、AIを活用することによる業務効率性の向上という観点で、大きな注目を集めています。

事実、Pikaをはじめとした生成AIは既に映像制作の現場などで利用される場面も増えてきており、更なる活躍が期待されています。

特に日本では、労働人口の減少という社会課題もあり、多くの企業や個人で利用検討がなされています。

高品質な動画生成が可能

2つ目は、高品質な動画生成が可能なことです。

動画生成AIにもいくつか種類がありますが、Pikaはその中でも高品質な動画生成が可能と言われています。

既に世間的にも注目されつつある「Runway」というAIも、同様に質の高い動画が生成できると称されていますが、Pikaはそれを超えるという評価をする人もいるほどです。

本記事ではRunwayについての詳細は省きますが、下記記事で詳しく説明していますので気になる方はチェックしてみてください。

あわせて読む:動画生成AI『Runway』とは?特徴やできることをわかりやすく紹介!

スタンフォード大学とハーバード大学の学術的サポートがついている

3つ目は、スタンフォード大学とハーバード大学の学術的サポートがついていることです。

元々Pikaは、スタンフォード大学とハーバード大学出身の女性エンジニア2名によって共同創業・開発された動画生成AIであり、先に挙げたRunwayの使い勝手があまり良くないという課題感を背景に「自分たちならもっと良い動画生成AIを作れる」という想いが根幹にあります。

スタンフォード大学のAIに関する研究室の教授らをアドバイザーとして登用しており、最新技術を取り入れながらも、使いやすいUIに根付いたサービス開発も特徴的です。

以上のような特徴を有するPikaですが。実際にどんなことができるのでしょうか。

Pikaを使ってできること

テキストなどから簡単に動画生成ができるという点がありますが、具体的にどういったことができるのか、もう少し詳しく記載します。

Text to Video:テキスト(プロンプト)を入力して動画生成

詳細なシーンまでテキスト(プロンプト)の指定を行うことでより理想に近い動画を生成することができますが、単語でも動画生成は可能です。

実際に「soccer game(サッカーの試合)」と打ち込んで生成された動画のキャプチャは下記になります。

抽象的な内容でありながらも、パっと見てサッカーの試合をしてそうだということは伝わるかと思います。

その他にも、視点を観戦席からに指定したり、ユニフォームの色を指定するなどすれば、より品質の高い動画も生成可能です。

唯一の懸念は英語での入力が必須ですので、もし苦手という方はGoogle翻訳などを活用することをオススメします。

Image to Video:画像データをインプットして動画生成

2つ目は、画像データをインプットして動画生成ができます。

例えば、同じ「soccer game」というプロンプトではありますが、別でボールを蹴るような画像を使うとプロンプトに沿った動きが追加され、下記のような動画が生成されました。

本記事では実際に生成された動画のキャプチャのみを貼り付けているため、あまりイメージがわかないかもしれませんので気になる方は是非試してみてください。

Video to Video:動画データをインプットして動画生成

3つ目は、動画データをインプットして動画生成ができます。

例えば、以下の画像のような動画(Pika公式サイトのサンプル)を手元にダウンロードして、アップロードしてみます。

その上で、プロンプト入力欄のところに「change anime style(アニメ風に変更)」と入力すると次のようなキャプチャの動画が生成されました。

このように本来ならかなり工数のかかるようなことも、AIを活用することで1分程度で済ませることができました。

動画編集機能

最後に、動画編集機能です。

アスペクト比を調整したり、生成した動画の一部を指定して別カラーverを再生成したりできます。

Runwayをはじめとするその他のツールと比較すると、やや編集機能は少なめですが試してみるには十分だと思います。

まだリリースされたばかりということもあるので、この点については今後の機能開発に期待です。

ここまでPikaができることをそれぞれ紹介しましたが、組み合わせて試してみることでより効率的に、かつ理想に近い動画生成をすることができるでしょう。

さて、概要や機能的な内容はここまでにして、次は簡単な使い方について見ていきましょう。

Pikaの使い方

本記事では、ざっくりとした使い方について記載していきます。

Pikaは公式サイト or Disocrdのどちらかで利用可能

まず大前提ですが、Pikaは公式サイト or Discordのどちらかで利用できます。

公式サイトの方が使い方がシンプルかと思うので、今回は公式サイトから利用してみようと思います。

※Discord:アメリカ発のチャットサービスで、ビデオ・ボイス・テキストコミュニケーションを取ることができます。

使うまでのステップと簡単な操作方法

【STEP1】Pikaの公式サイトにアクセス

まずは、Pikaの公式サイトにアクセスしましょう。

サービスがリリースされて間もないこともあり、「Pika」だけだと検索結果で上位表示されない可能性があるので、「Pika AI」などで検索することをオススメします。

すると、次のようなリンクが表示されると思うので、そちらをクリックしましょう。

クリックした後に、下のようなページが出てくればOKです。

【STEP2】Googleアカウント or Disocrdアカウントでログイン

公式サイトへのアクセスに成功したら右上の「Sign in」か「Try Pika」のどちらかのボタンを押しましょう。

すると、次にログイン画面が出てきますのでGoogleアカウント or Dicsordアカウントのどちらかからログインしましょう。

もし事前にどちらもアカウントが無い場合には、アカウントを作るところからはじめましょう。

【STEP3】ページ下部の入力欄からプロンプト・画像・動画をインプットして動画を生成する

無事にログインができましたら、ページ最下部に入力欄があり、そのスペースから簡単に生成が可能です。

使うまでのステップとしては以上です。

色々と試して頂き体感いただくことが一番だと思いますので、是非さまざまなプロンプトでトライしてみてください。

では次に、実際のPikaの活用例について紹介します。

Pikaの活用例

ゲーム感覚で誰でも簡単に動画の生成が可能なPikaですが、どのような利用用途があるのでしょうか。

日々の動画制作作業での活用

まずは、日々の動画制作作業での活用です。

いわゆるクリエイティブ職と言われる方々がメインかと思いますが、使いこなすことができれば非常に効率的に日々の業務にあたることができそうです。

英語で細かなシーンを指定するなど最初は慣れが必要かもしれませんが、マスターできれば非常に強力なサポート役を担えそうです。

アイディアの発散(ブレインストーミング)

Pikaの利用は、アイディアの発散にも役立ちそうです。

頭の中にあるイメージを具現化することは結構骨が折れると思いますが、Pikaを使えると誰でも数分でアウトプットができます。

考えを深めたり、より理想的なイメージを描くことのサポートアイテムとしても優秀ですね。

Pikaの利用料金

Pikaの利用料金についてですが、無料でも毎日30クレジット(3動画)分の生成は可能です。

本格的な利用を想定される際には、約1,000円~7,000円ほどまで幅広いプランがあるので自身にあったものを選択するようにしましょう。

Pikaを活用する上での注意点

無料で使えて、日常での活躍も期待されているPikaですが特筆すべき注意事項が2つありますので紹介します。

商用利用可能なのは、Proプランユーザーのみ

1つ目は、商用利用するためにはProプランへの加入が必須なことです。

Pikaの公式ページに記載がありますが、Proプラン以外のユーザーについては商用利用ができません。

※公式サイトの内容を意訳しているので、必ずしもそうではない可能性もございます。詳しくはPikaサービス運営までお問い合わせください。

特に、企業や組織に所属していたり個人事業主としての業務利用を視野に入れている際には、十分に注意しましょう。

インプットする画像や動画データ・コンテンツの著作権には十分に気をつける

2つ目は、インプットする画像や動画データ・コンテンツの著作権には十分に気をつけることです。

こちらはPikaのみならず生成AI系全般に言えることですが、生成されたコンテンツに対して第三者から指摘を受けるなどの揉め事に発展するリスクがあります。

既存の制作物とあからさまに類似している動画がアウトプットされるケースはそんなに大きくはないと思いつつも、投入する画像や動画データによっては、そうした既存作品に似たものが出来上がってしまう可能性があることは常に念頭に置いて利用することを強くオススメします。

まとめ

今回は、Pikaについて基本的な機能や特徴、できることなどについてご紹介しました。

最後に注意喚起をしたこともあり、少々びっくりされてしまった方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的には非常に使いやすく動画制作のサポートツールとして非常にメリットの多いAIとなっています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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